音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

そしてオッケー! O.K! (ジプシー・キングス : Gipsy Kings) [3/3]

ジプシー・キングス (Gipsy Kings)のイメージ3top
ジプシー・キングス (Gipsy Kings)のイメージ3left

ぶ厚く赤いカーペットを敷きつめたロイヤル・アルバート・ホールは、中にデパートのハロツズの出店があったり、トイレの入り口には映画に出てきそうな年配のメイドさんが大き目のタオルを持って待機していたり、東洋から来た物見高い僕には興味の尽きない場所だったが、そのクラシックのオーケストラやオペラが本来似合う皇室が建造したホールで、ビートの効いた新しいジプシー音楽を観るのは、経験した事の無いアンバランスなバランスというべき快感に満ちていた。

 コンサートの終わった後、時刻も遅いし、どこか下町へ行けば食事もできるだろうと思い、アラブ系やアフリカ系やインド系の人の多い下町Queen's Way(クイーンズ ウェイ)に向かった。

スケートリンクがあって、夜遅くまで若い人達がガヤガヤとたむろしている新宿の一部のような所。

そのディスカウント・レコード店の前で、あるアルバムと運命的な出会いをしたのだが、それは(次回に)

ジプシー・キングスの作品 (Liner notes)

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アルバム『Gipsy Kings(ジプシー・キングス)』 1988年