音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

Gipsy Kings(ジプシー・キングス)

The Very Best Of Gipsy Kings

(EPIC/SONY MHCP-827)

 2005年8月にリリースされた「バンボレロ」「インスピレーション」などの代表的ヒットを集めたベスト盤。

他社の企画盤に収められていたイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のスペイン語カヴァーや、TVCMでおなじみの「ボラーレ」、NHK・ドラマ『バブル』の主題曲となった「マイ・ウェイ」(千住明とのコラボレーション:フランク・シナトラの名唱のカヴァー)なども初めて収録された。

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Volare (The Very Best Of The Gipsy Kings)

(EPIC/SONY ESCA-8035~6)

 「ボラーレ」がテレビで流れ始めた'99年に企画された初のベスト盤で、2枚組。

The Very Best Of Gipsy Kingsはこの2枚組CDの改修コンパクト盤。

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Estrellas (エストレージャス)

(EPIC/SONY ESCA-6256)

 '95年秋の5枚目のオリジナル・アルバム。

原点に戻った感のする「ラ・ルンバ・デ・ニコラス」を始め、世界的スターとなったバンドが、改めて結束を確認したような作品。

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Somos Gitanos (ソモス・ヒターノス)

(EPIC/SONY ESCA-8340)

 2001年に発表された熱っぽいアルバムで、バンドの心臓部であるリード・ヴォーカリスト、ニコラ・レイエスのソウルフルな歌声と、トニーノのリード・ギターが円熟の域に入った事を知らせる秀作。

ジプシーの誇りを歌ったタイトル曲「ソモス・ヒターノス」を始めオリジナル曲が大半だが、フラメンコの古典曲「ミ・ファンダンゴ」にも挑戦している。

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Roots (ルーツ)

(EPIC/SONY EICP-353)

 2004年リリースの、メジャーでのラスト・アルバム。

アメリカの、ジャズ系のプロデューサーで、カサンドラ・ウィルソンやジミー・スコットなどを手懸けたクレイグ・ストリートをプロデュースに迎え、シーンを驚かせたが、内容は、タイトルどおりに、ジプシー・ミュージックのルーツを求めた生々しい音だ。

 ライヴとスタジオ録音の音や乗りの差異に悩むジプシー・キングスに、スタジオ・ライヴ的なレコーディングを提案し、それを成功させたクレイグの才能は素晴らしい。

古典の「ファンダンゴ」に触発された3つのオリジナルの「ファンダンゴ」を始めとした各曲、それに、育った地を想像させてやまないジャケットの古い写真のアート・センスが、なんとも魅力的。

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