音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

赤き血と情熱の音楽?(その2)

2015.03.27

 エイズを撲滅する為の著名団体Red Hot Org.(レッド・ホット・オーガナイゼイション)の主要な活動であり、資金源であり、広報手段であるRed Hotシリーズの企画アルバムについては、前回でも述べたが、最新作の『RED HOT + BACH(レッド・ホット・アンド・バッハ)』のテーマであり素材のバッハ、つまり、ヨハン・セバスティアン・バッハの音楽は、時間が経っても、やはり多少の驚きと戸惑いと新鮮さをもたらせてくれる・・・クラシック中のクラシック・ミュージックであるバッハ作品は、例えクラシックを少し聴きかじる程度の初心者リスナー、つまり僕のような人間にとっても、底深さと幅の広さを知らしめる凄いクオリティーを持つものだが、その品質と力量を、様々なアレンジで改めて教えてくれた気がしたのである。