音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

ジョージのRellowな世界 ③ :George Harrison (ジョージ・ハリスン)

2013.10.12

(前回から続く)

ジョージ・ハリスンは、エキセントリックだったり、過激だったり、という印象は全く無く、それゆえに、終始“静かなビートル”と評されていたのだろうが、ちょっとしたきっかけで、彼の存在や足跡を思い出す機会が多く、ひょっとしたら、その機会は、ジョンやポール、リンゴを対象にした時以上の数かも知れない・・・最近になって、やっとそれに気づいた。

ビートルズを初めて聴いてもう50年。

もう少し早く気づいてもよさそうなものだが、50年半世紀位経たないと解らない事もいっぱいあるのだろう。



 2013年4月14日の朝日新聞の書評ページに、『ジョージ・ハリスン・コンプリート・ワークス』(ローリング・ストーン誌編)という新刊書の紹介があった。

評を書いているのは美術家/イラストレイターの横尾忠則。

彼は、ジョージが、インド哲学に傾頭し、それを音楽世界に反映し続けたが、一般的には少なからずうさん臭く見られ、それでも“インドを内在化させ、神との距離を最後まで維持した”と書評を結んでいる。