音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

ジョージのRellowな世界 ① :George Harrison (ジョージ・ハリスン)

2013.07.27

 この頃、ふと気がつくと、故ジョージ・ハリスンのアルバム『オール・シングス・マスト・パス/All Things Must Pass』(1970年)のニュー・センチュリー・エディションCDを引っ張り出して聴いている事が多い。


 きっかけは、昨年(2012年)11月のNHK・FMの特番『真夜中のカントリー』というカントリー&ウエスタンにスポットをあてた番組のゲストに駆り出された事だろうか。

ロックやポップス全般に聴く僕だが、どちらかというと黒人R&Bが好みの軸足で、カントリー・ミュージックはむしろウイーク・ポイントであり、知識も薄い。

逆に、番組制作者は、その素人度が面白いと考え、最近のアメリカでのポップ・カントリーの人気や新しいカントリーを提示する若手スターの事、ロックやR&Bの中のカントリー・フレイヴァー等について、こいつに選曲させ喋らせたら、カントリーのコアな研究家やミュージシャン集合の出演者がほとんどの番組に一味違った風が吹くのではないか、と考え起用したらしい。