音楽評論家 大伴良則の音楽のまんよう

Earth Wind & Fire(アース・ウィンド&ファイアー)

ALL‘N’(太陽神)

(SONY SRCS-7484)

 本文でも触れたが、1977年暮の傑作アルバム。

エジプト古代文明や現メキシコのマヤ文明に影響を受けたモーリス・ホワイトのコンセプトが明確に出たアルバムで、そのクロスオーヴァー感覚が素晴らしい。

アメリカのブラック・ソウル・ミュージックにターニング・ポイントをもたらした作品であると同時に、エスニックな音楽をポピュラーにした作品でもある。

エディ・デ・バリオ、エウミール・デオダートなど、南米出身の才人が数多く協力した成果も表れている。

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I'am (黙示録)

(SONY MHCP-954)

 先行シングルとして発表された「ブギー・ワンダーランド」や、グラミー賞多部門を受賞した「アフター・ザ・ラブ・イズ・ゴーン」を生んだ’79年の大ヒット作。

まだ、それ程有名でなかったデヴィッド・フォスターを作曲や編曲のコラボレーターに登用し、TOTO(トト)のメンバーを始め数多くのゲストを招き、当時のロスアンジェルスのアダルト・オリエンティッド・ロック(AOR)の感覚を取り入れたダイナミックでスケールの大きなサウンドを提示した。

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Faces (フェイセス)

(SONY MHCP-955~6)

 このアルバムを最後に、ギターのアル・マッケイがグループを去り、シカゴ時代から続いていた伝統的なソウル・グルーヴが急速に薄れていく事になった。

そういう意味では、大型黒人インストゥルメンタル&ヴォーカル・グループとしてのEW&Fらしさを持つ最後のアルバムと言っていいだろう。

2枚組の大作で、1980年に発表された。

ブレンダ・ラッセルや、女性作詞家アリー・ウィルスなどが、かなりの曲に参加している。

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Raise(天空の女神)

 1981年発表の12作目のオリジナル・アルバム。

事実上、このアルバムをもって、EW&Fというグループは終わった、と思う。

非常にエレクトロニックなダンス・クラブ・ビートを持った「レッツ・グルーヴ」が巻頭を飾り、この大ヒット曲が売りになったアルバムだが、その1曲が全て、と言ってもいいアルバムでもある。

80年代が始まり、70年代は確実に終わった、と告げているアルバムである。

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