熱いのは夏のせい … (ビギナーズ : Absolute Beginners) [2/3]
余談だが、その'86年4月の試写は、ハリウッドへの売りこみも意図したロイヤル・プレミア・ショー、つまり、皇室からも誰かがいらっしゃる試写会で、イギリスでは珍しくはないらしいが、招待状に“正装で…”という注意書があったのを見た時はあせった… スーツといえばそれ一着しかない黒の礼服をわざわざ持って飛行機に乗り、タイを忘れた事にホテルで気づき、ホテルのコンシェルジュの黒い蝶タイを借りて、あわてて臨んだロイヤル・プレミア・ショー! 開演5分前に、イギリス国歌が流れ、アン王女とおつきの人達がすーっと入ってきて、あろう事か、僕の前の列の、ほぼ僕の前の座席にお坐りになったのである… まさか、パンク・ロックのドキュメントで有名になった監督の映画を、アン王女の真後の席で観るとは想わなかったなぁ。 慣れない黒服蝶タイの姿で… でも、これが、ビートルズを生んだ国の日常的底力なのかなぁ、とも思った。
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